ピース又吉新作小説『劇場』を読んだ! 感想/ネタバレ

第1作小説『火花』のドラマ版がNHKで放送中ですが、そんな中今回第2作目が発表されました。

今回は恋愛小説ということで又吉が描く恋愛世界とはどんなものなのだろうと気になり今回買って読んでみました。

第1作『火花』はドラマは見たものの、原作は未読なので又吉が書いた小説自体に触れるのは初めてだったのですが、

読んでみて素直に面白いし、「あぁ、これは才能ありますわな。」と感心させられました。

水嶋ヒロとはわけが違いますね。笑

主人公の設定

さて、本作は大阪から東京に出てきて劇団をやっている劇作家の男性が主人公の小説なのですが、その辺の業界の内実も読んでいてとても興味深いです。

ただなぜ又吉は劇作家を主人公にしたのか?

1作目で自分と同じ職業であるお笑い芸人を主人公として物語を綴ったのは大いに納得できるし、彼しか描けない世界だよなと思わされました。

又吉自身が特別舞台界隈のことに詳しいからか?

そういった情報は今まで聞いたことはないですが、どうなんでしょうか。

昔からお笑い芸人の方が劇団に客演で呼ばれて舞台に立つということはままあることですので、

もしかしたらかつて又吉自身もそういった形で演劇に触れていたりしたのかもしれませんね。

なにはともあれ主人公をモノ作りをする人として設定することで又吉自身も物語を作りやすかったんだろうなと思います。

読んでいくうちにもなぜか主人公像を又吉に置き換えて読んでしまう自分がいたりしました。

でも本作においては等身大の姿をそのままキャラクターに込めて書いたとはとても思えないのです。

なぜならばこの物語の主人公がとことんクズだから!

人として終わってると断言できるほどにクズだから!笑

又吉がこんなにもクズだとはどうしても思えない。

でもこの主人公が又吉だとしか思えない。

そんな不思議な心地を終始与えてくれました。

本当にこんなにクズな主人公は今まで見たことないかもしれないと思うくらいにクズなんですよ。笑

でもそんな、クズ人間が起こす行動でも最後はほろりとさせられてしまうような魅力がこの小説にはありました。

恋人・沙希

主人公の恋人として出てくる人物の名前が沙希というのですが、

これは前作『火花』における真樹と名前やキャラクター的に被るところがあり、

もしかしたら又吉がかつて付き合っていた誰かがモデルなのではないかなぁと思ったりしながら読んでいました。

そして、僕もこんな子と付き合いたいなぁと思ったりしました。笑

(でも又吉は鬼ギャルみたいなのが好きみたいなのをピース綾部がテレビで言っていたので又吉のタイプは全然違うのかな?)

あんなクズ野郎のことを嫌いにならずずっと笑顔でいてくれる、あんな女の子は実在するのでしょうか。

そういうところがちょっとファンタジックでもありました。

もしいるならぜひ付き合いたい!笑

小説の舞台

小説の舞台として出てくる土地が渋谷、高円寺、下北沢などなのですが、

特に下北沢界隈に話が及ぶときに、出てくる箇所が僕の前住んでいたところと近所過ぎてそわそわせずにはいられなかったです。

でもそういう実際の地名を交えていて、さらにそこを自分が知っていることによって、

もしかしたらあの付近でそういうことが本当にあったかもしれないと思わせられてしまう確かなリアリティがそこにあることを身をもって感じられて、より一層又吉の文章の確かさみたいなものを感じることができたような気がします。

又吉大先生と呼ばせていただきたいと思います。笑

映像化の可能性

今後当然映画化、ドラマ化を視野に話が進んでいくのだろうと思われますが、

本作は映像化においては結構な難易度のように感じました。

なぜならば何度も言うように「主人公がクズだから」

映像で見てこの人物に好感を抱くことは恐らく果てしなく難しく、

小説だからこそかろうじて…。

のラインを絶妙に渡っていたように感じました。

もしくは映像化ではなく、舞台化のほうが向いているかもしれません。

劇作家の話ですし、一つの部屋を舞台として展開すれば成立するように感じますし。

とまぁとやかくいいつつも映画化などされたら迷わず見るんだろうな。笑

願わくはまたNetflixで連ドラ化してくれると大変うれしいです。

頼んだぞ!Netflix!!!

まとめ

主人公のクズさに必要以上にイライラすることがなければとても面白く読める小説だと思いますし、

主人公の言動や行動を反面教師にすればよりよい男になれる気がします。

(主人公の程度が低すぎてあれですが…。笑)

僕は演劇のことにそこまで詳しくないですが、下北沢界隈の演劇事情はそんなに違和感なかったです。

劇作家と聞くとなにやら小難しそうだなと思われるかもしれませんが、全然難しいことはなく結構読みやすい小説だと思います。

なにより純粋に「あぁ、恋愛ってめんどくせぇけどいいものかもなぁ。」

と思わせてくれた、それだけで十分いいじゃないですか!

まだ文芸誌に載った段階ですので今後単行本化されていくとは思いますが、いち早く読める今のうちに読んで、

まだ読んでない人に自慢しまくれるチャンス!笑

ぜひ、一読あれ。

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