踏むか踏まないか『沈黙サイレンス』感想/ネタバレ

6ac96ef226649ffa.jpg

あらすじ
遠藤周作の小説「沈黙」を、「ディパーテッド」「タクシードライバー」の巨匠マーティン・スコセッシが映画化したヒューマンドラマ。キリシタンの弾圧が行われていた江戸初期の日本に渡ってきたポルトガル人宣教師の目を通し、人間にとって大切なものか、人間の弱さとは何かを描き出した。17世紀、キリスト教が禁じられた日本で棄教したとされる師の真相を確かめるため、日本を目指す若き宣教師のロドリゴとガルペ。2人は旅の途上のマカオで出会ったキチジローという日本人を案内役に、やがて長崎へとたどり着き、厳しい弾圧を受けながら自らの信仰心と向き合っていく。スコセッシが1988年に原作を読んで以来、28年をかけて映画化にこぎつけた念願の企画で、主人公ロドリゴ役を「アメイジング・スパイダーマン」のアンドリュー・ガーフィールドが演じた。そのほか「シンドラーのリスト」のリーアム・ニーソン、「スター・ウォーズ フォースの覚醒」のアダム・ドライバーらが共演。キチジロー役の窪塚洋介をはじめ、浅野忠信、イッセー尾形、塚本晋也、小松菜奈、加瀬亮、笈田ヨシといった日本人キャストが出演する。
スタッフ
監督
マーティン・スコセッシ
製作
マーティン・スコセッシ
エマ・ティリンガー・コスコフ
ランドール・エメット
バーバラ・デ・フィーナ
キャスト
アンドリュー・ガーフィールド
アダム・ドライバー
浅野忠信
リーアム・ニーソン
窪塚洋介
イッセー尾形
塚本晋也
小松菜奈
加瀬亮
原題
Silence
製作年
2016年
製作国
アメリカ
配給
KADOKAWA
上映時間
162分
映倫区分
PG12
小学生の頃に歴史の授業で教わった踏み絵。
今までなんとなく分かったような気になっていた事柄だけどそこには底知れないドラマがあった。
僕はなんの宗教も信仰していないのでこの映画を観ても正直神を崇拝するということに関していまいちピンときていません。
きっと僕があの状態に置かれたとしたら窪塚洋介さん演じるキチジローのように何度でもキリストの絵を踏んでいると思います。
自分の命を犠牲にしてまで信仰するべきものなどきっとないと思うからです。
キチジローはおそらく観客から見て本作中最も共感を得やすいキャラクターだと思うのですが、それでもキチジローもキリスト教を信仰し存分に「葛藤」した上での結論としてあのような行いに達してしまっているわけです。
なので無宗教の観客たちにとってはわからない部分が多々あり、興味も持続していかない物語のはずなんです。
しかし、この映画には主にキリシタン側の人々それぞれに「葛藤」があり、それをただひたすらに描いていきます。
そしてその「葛藤」を見て主人公ロドリゴの「葛藤」がより大きなものになっていく、そこが最大の見どころだと思います。
難しいことは正直わからないけど誰しも生まれてから何度も「葛藤」を経験しているわけでそこだけに焦点を絞って見ることができれば時代物にありがちな見辛さはそんなにない作品だ思います。
(ちょっと上映時間は長いけどね…。)
『ソーシャルネットワーク』以来注目しているアンドリューガーフィールドがついにこのレベルの役をこなせる役者さんになったか!と感慨深かったり、個人的に好きなアダムドライバーとタッグを組んでいるという点にはとても胸躍りましたが、それ以上に今作においては日本人俳優の活躍が目覚ましくひたすら感嘆させられるばかりでした。
窪塚洋介さんのやっていることはクズであるもののそれゆえに人間味溢れる生き様。
浅野忠信さんの通訳の役割を担いながらの自分の中に明確に信じるものがある人物としての佇まい。
イッセー尾形さんのキリシタン側から見れば小憎たらしさ満点であるものの、それはすべて国のためを思った行いであるというある種の誠実さ。
塚本晋也さんの磔られてもなお信仰をやめようとしない姿には胸を熱くさせられました。
添え物としての扱いではなく、徹底して日本を描こうとするマーティンスコセッシ監督の熱い想いに日本人役者がそれぞれ十二分に応えた結果がスクリーンに確かに映っています。
この作品製作に関わられたすべての方々に敬意を表します。
細かい部分がわからずとも芯の部分は熱く伝わってくる、日本人なら絶対に観るべき作品だと思います!
ぜひ劇場でご覧ください。
おすすめ度
☆8/10

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク