難病ものの新しい形『湯を沸かすほどの熱い愛』

今回は宮沢りえさん主演の映画『湯を沸かすほどの熱い愛』をご紹介します。
これまで『琥珀色のキラキラ』や『チチを撮りに』などで人の死をモチーフに作品作りを続けてきた中野量太監督の決定版といえる作品だと思いました。
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あらすじ
持ち前の明るさと強さで娘を育てている双葉が、突然の余命宣告を受けてしまう。双葉は残酷な現実を受け入れ、1年前に突然家出した夫を連れ帰り休業中の銭湯を再開させることや、気が優しすぎる娘を独り立ちさせることなど、4つの「絶対にやっておくべきこと」を実行していく。
監督
中野量太
脚本
中野量太
エグゼクティブプロデューサー
藤本款
福田一平
プロデューサー
深瀬和美
キャスト
宮沢りえ、杉咲花、オダギリジョー、松坂桃李、伊東蒼
製作年
2016年
製作国
日本
配給
クロックワークス
上映時間
125分
宮沢りえさんの『紙の月』以来となる映画主演作で、自主映画『チチを撮りに』で注目された中野量太監督の商業映画デビュー作です。
会う人すべてを包みこむ優しさと強さを持つ双葉役を宮沢りえさんが、娘の安澄役を杉咲花が演じる。失踪した夫役のオダギリジョーのほか、松坂桃李さん、篠原ゆき子さん、駿河太郎さんら確かな実力が持つキャスト陣が脇を固めています!
特に杉咲花さんの芝居がとてもよく、彼女の表情に何度も泣かされました。
『トイレのピエタ』では少々過剰な役柄設定に苦戦しているように見えた彼女も、今回はこのお話を見事な推進力で引っ張っていたと思います!
(表情筋の使い方が凄く良い!笑)
妹役の伊東蒼さんもとても良く、今後が楽しみに女優さんです。
宮沢りえさんも難しい役柄を説得力を持って演じきっていてさすがだと思いました。
ただちょっと気になったこともいくつかあって…。
前半の展開がやや駆け足ぎみに家族の間柄をよく描いているのに対し、ちょっと中盤が間延びしているというか、内容より音楽が先だって過剰に感じる瞬間が何度かありました。もうちょっと詰めれたのではないかなーと。
あと、色んな人が簡単に家庭投げ出しすぎだろーとか、松坂桃李さんの役がそこまで肩入れする理由がいまいちわからないとか、オダギリジョーさんが杉咲花さんの父親には見えないなど個人的に乗れないポイントがいくつかありました。
そして、この映画を左右する最大ののるかそるかポイントとして終盤のオダギリジョーさんが家族に頼み込むある事柄が挙げられると思います。
一見バカげたことのように見えるその行動を、見ている側が受け入れられるかどうか。
これを成立していると見なせるかどうかによって映画の評価がガラリと変わると感じました。
ちなみに結果として僕的にその展開は大いにありでした!
乗れない点はいくつかあったけどそれが全て帳消しになるくらいに素晴らしいシーンに仕上がっていたと思います!
これまで散々作られてきた難病ものに対する新しい形として、またたとえどんなに乗れなくてもこの映画を観て涙を流さない人はいないと思うほどに心の中に畳み掛けてくる瞬間がある素敵で稀有な映画としてとてもおすすめです!
ぜひ劇場でご覧ください!
おすすめ度
☆8/10
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